12.27.2012

merci beaucoup!

HPの更新が追いついていませんが…

ミニュイは12/29〜1/3までお休みをいただきます。

どうぞよろしくお願い致します。





2012年ももう終わりますね。

わたしははっきり言って全然年末感がありません。。

今年はほんとうにあーっという間に終わってしまいました。

早かったなー。。(遠い目)

みなさんはどのような1年だったでしょうか。


ここ数日年賀状を書いていて
お仕事関係でお世話になった方々、
今年ドレスや小物を作らせていただいたお客様、
来年の挙式を控えているお客様、
1枚1枚その方のお顔を浮かべながら宛名を書いていると
去年と比べ物にならないくらい枚数が増えていて、
幸せな気持ちでいっぱいになりました。

私自身も、ミニュイとしても今年1年は
すてきな人との出会いがたくさんあった年で
それらはほんとうにどれも、キラキラと輝く宝石のようです。

どんな
どんな
出会いも贈り物で

どんな
どんな
出来事も尊いものでした。

それはすべて
わたしのこころの一番深いところにある
小さな小さな種を思い出させてくれました。


個人的なことを言うと
今年は自分自身のこころの奥に
どんどん深く潜っていった1年で
深く潜ろうとするほどに難しくて
ときには自分のエゴイズムに溺れかけたり
ときにはぎゅっと目をつぶったせいで
目の前にあるものの本質が見えなくなったときもありました。
それでもそこを通り抜けたとき、
外側に反映される景色はほんとうに美しいものだと知りました。

ふだん外側ばかりを見て過ごしていると
自分自身の内側にある、欠けたパズルの1ピース、
その形がなんなのか、それが欠けているということさえ
気づかずにいることが往々にしてあるのでは、と思います。
自分自身のその欠けた形、欠けている意味、
を見せてくれる人にも出会った1年でした。
それはもう、本当に尊くて、
1000年くらい雨が降らなくて乾いた土地の奥深くから
こんこんと澄んだ水が湧き出てきて
植物の芽が出るような、それくらいの特別なものでした。





2013年はどんな年になるのかな。

今から楽しみです。



来年もこの手のひらを使って

誰かの心を温めることができるように

なにかを与えることができるように

わたしの心の奥の種を育てることができるように

与えられた時間を大切に過ごしたいと思います。


来年もどうぞよろしくお願い致します。


saya





12.25.2012

いしょう

昨年のライブではじめて衣装を製作させていただいた小杉奈緒さん。

(だいすき!)


今年も衣装を作らせていただくことができました。

ありがとうございます。


わたしの中で彼女のイメージにぴったりの織の生地をみつけて、

彼女のイメージをそのままに自由に作らせていただきました。



今年はほんとうにたくさんの素敵な人たちとの出会いがあった年で

彼女との出会いものその宝物のひとつです。



来年も彼女のすばらしい唄声が

一人でも多くのひとのこころに届きますように。











12.21.2012

pearl dress

いよいよ!
年末に近づいて来ておりますね。
ミニュイでは今年最後のドレスを今日なんとか作り終えて、
少しだけホッとしています。

年明けからすぐに慌ただしくなりそうですが
年内は少しのんびりと掃除や年賀状など
残りの仕事をこなそうかなと思っています。



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先日、挙式が終わられたお客様のお写真をいただきました。

この方々は別件の挙式で
わたしが当日お手伝いに伺えなかったお2人で
お写真で初めて当日の様子を拝見して、
ほんとうに、ほんとうに、ほんとうに綺麗で
思わず涙が出てしまいました。

彼女のためだけに作ったドレスが
1日寄り添って、彼女の魅力を引き立たせることができたのなら
とても幸せです。






ドレスはシンプルなAライン。
シンプルなぶん、素材選びや
胸元の折り返しの幅、背中の開き具合などは
彼も一緒に3人でたくさんお話しながら決めていきました。
挙式と披露宴ではウエストのリボンの色を変えて
少しイメージを変化させています。


ティアラ、イヤリングのアクセサリー類も
ミニュイのものをあわせてくださいました。


わたしは、
お客様からの「ドレスを頼んで本当によかった」という一言に
どれだけ救われて、
どれだけ力を与えてもらっているのでしょう。
ほんとうに、ドレスを作らせていただくたびに、
大切なものをお客様からいただいて、大切なことを教えてもらいます。
今年も1年ドレスを作らせていただけて本当に有り難いです。。



このお2人もいつも仲良く、必ずお2人でアトリエに通ってくださり
時には彼の方が真剣に素材やアクセサリーを考えたりも。
そんな風に花嫁さんのコーディネートを一緒に楽しんで考えてくださる
新郎さまも少ないので、わたしはとても楽しかったです。








キラキラと多面的な光を放つのではなく

その滑らかな曲線からあふれる やわらかで上品な輝き

必要以上に飾らないからこそ

その美しさは 引き出されます


その謙虚さとやわらかさが放つ本質的な美しさは

同じようにそれを持つひとにこそ 似合うと思うのです

彼女にお仕立てしたのはそんな真珠のような美しさのドレスです




12.17.2012

ちりめんじゃこについての考察


先日、こんな文章を見つけました。




「ちりめんじゃこを水に漬けたら、また泳ぎ出すと思う?あなたが望んでいることは、つまりそういうことなのよ」というセリフを、皿を洗いながら思いついた。具体的なつかいみちはない。





覆水盆に返らず。



ただ、細部を言うならば
ちりめんじゃこというのは、
「覆水」ではない、と私は思う。
ちりめんじゃこというのはそれ自体では
「使い途のない、間違った状態」ではない。
こぼれた水はそれ自体、誰の目にも明らかに
「しっぱい、まちがい」だが
ちりめんじゃこは、一つの目的を持った価値のある実体である。
ただ「泳いでいる魚」とは、
全く意味も目的も価値も違う。
ちりめんじゃこは食べるために加工された完成品であり
泳ぐ魚は、それ自体が一つの目的の達成系である。
べつべつの「価値あるもの」なのだ。



考えてしまった。


ちりめんじゃこは、成るべくして、ちりめんじゃこになった。

たぶん、水につけたら美味しいダシがでる。(でるよね?でない?)

また泳ぎだして欲しかったかもしれないけれど、

結局は美味しいダシとなって、料理に使って

わたしたちの胃袋を満たしてくれる。

それはそれで、大いに価値のあるものだ。

わたしたちは、自分たちの望む道筋の一寸先にしか焦点を

当てずに、それは意味があるとかないとか

よかった、よくないを判断するけれど

きっときっと全体として、

世界は完璧に出来上がっているのではないかと思う。






(自分で考えてて、そんなに深く考える必要のないことだと思ってます。)









今日は後半、ひたすらビーズとスパンコールを縫い付けていました。

ふだんは着てくださる花嫁さんがいて、
その方が着てくださるのを前提に作っていますが
今つくっているものは、
いったいどんな花嫁さんが着てくださるのだろう
と想像しながらひとつひとつ針を通しています。
それはそれでおもしろい。

縫っていて、改めて、
わたしはこのお仕事が心底好きなんだと思いました。
このお仕事を通して出会えた人が大好きです。


数年前、一度ウェディングのお仕事から離れることになったとき。

学生のころ友達が
「ウェディングは天職だと思うよ」って
何気なく言ってくれた言葉が張り付いて
(きっと彼女はそんなことを言ったことすら覚えていないと思う。)
勝手にその言葉を裏切ってしまったという
罪悪感をずっと持っていました。

でも、今なら
そのときとは全然違う気持ちで、その言葉に
「ありがとう」って言えます。

12.06.2012

山梔子のドレス

こんにちは。

外はついに、雪が降り出しました。

毎年冬になると、冬眠したくなります。。
または、やどかりのようにこたつに住めたらと切に願っています。。


さて、そんなことも言ってはいられない師走。
月初めに結婚式がありました。
ミニュイの年内挙式のお客様はこの方で最後。
ホッとするとともに、
また1年ドレスを作り続けられたことに感謝です。

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お式は厳かな仏前式でした。

仏前式というものを初めて拝見しましたが、神前やキリスト教式とは
また違う重厚さがあって、ぴっと身が引き締まるような思いでした。

とても日本らしいお式。

はなよめさん、とっっても白無垢がお似合いでした。




その後、ホテルに移動して披露宴。

お色直しでミニュイのドレスを着てくださいました。



 綺麗すぎて、泣けました。


披露宴もとてもとても愛情がこもったもので

本当に素晴らしかったです。


彼女のドレスはずっとずっと前から、

彼女がウェディングドレスを着るなら絶対にマーメイド!

とまわりのみんなで言っていたもの。

本当に自分にマーメイドが似合うのかな、という

新婦の不安を押し切る形で(笑)お作りしました。

日本人の体型に合わせたバランスで

太ももあたりから広がるソフトマーメイドのラインです。

みんなの思いも一緒に込めて、形にしました。


前撮りはシックなロケーションと2人の雰囲気が

マッチしていて、こちらもとっても素敵でした!

カメラマンさんの邪魔にならないように撮りました。

前撮りのお写真をいただいたらちゃんと素敵なものを載せたいです。。




彼女のノーブルな雰囲気に合わせてトップスは総レース、

そして柔らかいオーガンジーのスカート部分へと

レースが消えていくような感じです。

トレーンの裾にも繊細なリバーレースをつけました。

あえて総レースにしなかったのはオーガンジーの

やわらかな躍動感を出すため。

とても品のある顔立ちの彼女ですが

それ以上にいつも元気に動き回っている女の子。

そして、その「いつも元気」という根本にはまわりの人への

配慮や優しさから来ているものもあるのだと思います。

なのでしんと静かにそこに居る品だけではなく、

その瑞々しい生命力を

柔らかく、感じさせるものにしようと思いました。




披露宴の際は、少し膨らみだしたお腹のフロントに

リボンを巻いてカバーしています。

ドレスを製作しはじめた最中に妊娠が分かったので

なるべく負担のかからないよう、

素材選びや仕様も通常と少し変更を加え

妊婦さんだからこその女性らしい体のラインを

生かせるようにおつくりしました。

体型は少しずつ変化していきますし、

その方によっても変化は違うので

オーダードレスは様子を見ながら

その都度お直しができるのがいいところですね。


ヘッドドレスもオーダーいただいてお作りしました。

冬っぽい、雪の結晶のようなモチーフです。

スワロフスキーと艶のあるビーズ、パールを編み込んでいるので

披露宴のライティングにも映えていました。






瑞々しい生命力

さりげない品と可憐で甘い香り

謙虚さと聡明さが同居する、くちなしの花。

彼女はそんなくちなしの花のような人です。

その品を土台にして、幾重にもかさなるその花びらのような

清らかな美しさを 瑞々しい生命力を

たっぷりと風に揺らすようにして

花弁のように繊細なレースで飾りました。


幾重にも

幾重にも 

幸せが咲いていきますように。